フューエルパックFP3 使い方マニュアル

フューエルパックFP3のVE値に対する考え方

前回フューエルパックFP3の空燃比に対する考え方をご説明させて
いただきました。

今回はもう1つ大事な「VE値」の考え方をご説明させていただきます
これを知らないとインジェクションチューニングが始まりませんので
こちらも繰り返し読んでしっかり覚えてくださいね。

前回の空燃比に対する考え方をまだ読んでいない方は

フューエルパックFP3の空燃比に対する考え方

こちらもご覧ください。

 

今回見ていただく車両はスポーツスターのXL883Nで

エアークリーナーはバンス&ハインズのハイフロで
マフラーはツインスラッシュのスタンダードバッフル
でフューエルパックFP3でインジェクションチューニング
した車両になります。

まずはこちらのグラフをご覧ください。

赤いラインがチューニンング後で

青いラインがチューニング前です。

 

よく雑誌で見る低速でもたつく典型的なグラフです

2250回転以降のトルクが一気に下がっています
ここが「もたつく」ポイントです。

空燃比を見てみると2500回転から3000回転手前まで空燃比が
薄すぎ」てラインが見えなくなっています。

これを赤いラインの基準線に合わせる為にはどうするかわかりますか?

 

「空燃比の数値を変更する」

ではなく

「VE値を変更する」が正解ですのでお間違えなく!!

VE値と空燃比は慣れないと訳わからなくなるので
ゆっくりでよいのでしっかり確かめながら読み進めて
下さいね。

 

例えば

上のグラフのように空燃比がズレている所を修正していくのに
赤で囲ったところを修正していきます。

この画面は青いラインだと思ってください。

 

 

赤いラインのように空燃比を修正していく時は

 

 

VE値の数値を変更します

変更した数値のデーターを書き換えて再度測定し空燃比が整っているかを確認します。

 

この方法が空燃比の正しい合わせ方になります。

 

前回空燃比を濃くするのに空燃比テーブルの数値を変更するのは
半分正解で半分間違っていると言ったのは

これが正しい空燃比の調整のやり方だからです。

 

ただし

 

空燃比を測る方法がないので

 

オートチューンをかけるというのがフューエルパックFP3
のウリの1つでもあります。

オートチューンはこのVE値の調整をしてくれているのです。

 

このVE値の知識がないとオートチューンをかけてもどこがどのように
変更したかわからないと変わったのかどうかがわかりません。

「なんかオートチューンかけたら調子悪くなった」

というのもよく聞く話ですが

このVE値の修正前と修正後を見比べればなぜ調子悪くなったかは
すぐに検討がつきます。

フューエルパックFP3本体が悪いのかオートチューンのやり方が
悪いのか。

例えば1点が大幅に修正されているがその前後左右がほとんど変化なければ
一定の速度で同じマス目しか修正されていなければ全体的に良くなる
訳がありませんのでその周りも修正されるような走り方でオートチューン
をかける必要があるのです。

 

何となくでもわかりましたでしょうか?

 

・まとめ

 

今回はVE値を修正して正しい空燃比の合わせ方をご紹介しました。

インジェクションチューニングをするのであればVE値と空燃比の
意味や調整方法がわからないと先に進めませんので何回も繰り返し
読んでくださいね。

 

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